うさぎとかめ
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
 
 
タカミチです。
 
 
本日、氏神神社にお参りに行ってきましたが、帰りがけに菅原道真公が大宰府左遷の際に立ち寄ったとされる、影見池があります。
 
 
別名「姿見池」とも言われますが、菅原道真公が自身の姿を池に写し、無念の心境を「海ならずたたへる水の底までも清き心は月ぞ照らさん」と歌にして詠んだ歌碑と、由緒標記があります。
 
 
今年5月頃から、例年以上に池の周りの植物が生い茂っていて、6月頃には池が全く見えないくらいになっていました笑
 
 
そのため、6月中旬頃にメインの木だけ一本残して、その他の植物はすべて伐採されてすっきりしていました。
 
 
影見池には二匹の鯉と一匹の亀が泳いでいますが、僕はお参り後にこの池をしばらく眺めるのが好きです。今日は、珍しく亀が岩の上に出てきており、じーっと固まっていました。
 
 
「動くかな?」と3分ほど見つめていると、、弾かれたように池の中に飛び込み、スイーっと泳いで見えなくなってしまいました。
 
 
あまりに一瞬の出来事で、「早っ!」と思わず声を出してしまいましたが、次の瞬間に「”のろまな亀”なんてとんでもないな」と感心していました。
 
 
そして、禅語「担板漢(たんばんかん)」が脳裏に浮かびました。この禅語の意味は、「板を担いで前しか観れない漢(おとこ)」…つまり、「一面的、一方的なものの見方をして知ったかぶりをし、大局を観ることが出来ない人」の例えとして用いられます。
 
 
亀は確かに陸上では時速0.32kmと遅いかも知れませんが、水中においては平均時速10km、瞬間的には30kmだということです。(最速のオサガメは35km)
 
 
人間の水泳世界記録でも最速が時速9kmなので、人類全体で考えると亀の方がずっと速いですね!
 
 
足が速いうさぎが良いとも、足が遅い亀が悪いとも限りません。足が速いことに慢心して不注意になり事故に遭うかも知れません。画像のようにうさぎと亀が手を取り合い力を合わせてゴールを目指すと、トラブルに遭いにくいかも知れませんね笑。
 
 
そんなことを考えながら帰って来ていると、坂の上の方に自宅マンションが観えてきました。6月から大改装中のため建設足場と黒色シートで覆われていますが、先日、外壁塗装を一新するため3パターンからどれが良いかアンケートが募集されました。
 
 
妻子3人で選んだ時、僕は現代的カラーがメリハリがあって良いと言いましたが、娘は新築当時の中間色の落ち着いたイメージが良いと言いました。
 
 
「担板漢」のことを考えていたので、「”現代的カラー”と言っても、それは今だけの話だよなぁ」と、「現代的」という見方も一面的だとしみじみ考えていました。歴史や流行は繰り返すことを鑑みれば、5年後、10年後には、娘が選んだ落ち着いた中間色が「現代的カラー」と言われている可能性も十分にあるわけです。つまり、”現代的”なんてものに囚われるのは無意味だと言えます。(好みではありましたけどね笑)
 
 
この「担板漢」の話から読者様に伝えたいと思いついたことは、「”今の自分”という一面的な部分に囚われていると、大切な未来の自分を損ないかねない」ということです。
 
 
ちょっと話が飛躍するかもしれませんが、現在までに解き明かされている量子力学の観点からすると、過去・今・未来の自分は、すべて同じ時間軸上にあるとされます。
 
 
アインシュタインの相対性理論でも、時間とは本来存在せず、観察者である人間が認識することで発生する概念だということが、現代物理学界でも主流の考え方になって来ているようです。
 
 
つまり、過去の自分も未来の自分も、”今の自分”に影響を与える存在であり、逆もまた然り、だということです。
 
 
このことから、”今の自分”が考える意識は、少し先の”未来の自分”の在り方を形づくる事になりますので、今の自分の意識が数パターンの未来の自分を創り出していると言えそうです。
 
 
今この瞬間の考え方が非常に重要だということが分かりますね。
 
 
なので、一面的、一方的な考え方に凝り固まっていると、そうした考え方しか出来ない未来の自分が出来上がってしまっている事になります。
 
 
それを大局的で中道的なものの見方が出来るように変えていけるのは、”今この瞬間しかない”ということですね!
 
 
当たり前なことに感じるかも知れませんが、少しずつでも、「今この考え方は、固定観念による一面的なもので、真実はもっと意外なところにあるんじゃないか?」と考える癖をつけていくと、意識的に中道を歩くことが出来るようになっていき、生きやすさに繋がって行くかも知れません。
 
 
あなたの心に、常に太陽が在る事を祈りつつ。。
 
明日も善い一日となりますように😊

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